義歯・入れ歯とは


入れ歯・義歯は失った歯を補うために大切なものです。歯が全てない方のための総義歯と部分的に歯がない人のための部分義歯とがあります。どちらも歯がない部分の歯茎の粘膜で噛む力を支える構造となっております。このため、口腔内の形態を正確に型取りをすること、また粘膜の状態に合わせ義歯を微調整して精密に合わせる必要がございます。

抜けた歯を放置すると


歯が1本なくなったくらい…と抜けたまま放置していると、残っている歯がだんだんと移動し、噛み合せが損なわれ、噛む力が低下してしまいます。また、残っている歯の負担も大きくなり、歯周病などの悪化を招いてしまいます。負担がかかった歯が次は負担に耐え切れず抜けてしまい、他の健康な歯への負担が大きくなり、最終的には全ての歯を失ってしまうということもございます。たった1本とは思わずに、将来のことを考え、お口に合った入れ歯・義歯で歯の健康を守りましょう!

入れ歯・義歯の種類

レジン床部分床義歯


プラスチックの素材で大部分ができている保険適用の部分入れ歯です。作製費用を抑えられるのと、歯や入れ歯のトラブルの際に6ヶ月経過していれば新しく作成できるのが長所ですが、義歯の基礎となる床の部分が厚くなりやすいため、違和感を感じたり、食事の際に温度を感じにくくなります。また、金属の留め具が目立つので、見た目があまり美しくありません。


レジン床全部床義歯


通常最も多く作られている義歯で、歯肉に触れる部分がプラスチックで作られた保険適用の総入れ歯です。作製費用が抑えられますが、自由診療の素材よりも厚みがあるので、人によって装着時に違和感を感じたり、食事の際に温度を感じにくくなります。また、汚れが吸着しやすく、しっかり手入れをしないと口臭の元になってしまいます。

ノンクラスプ義歯


ノンクラスプ義歯は金属の留め具の代わりにプラスチック製の義歯床で義歯を支えております。そのため、金属の留め具が見えることもなく、審美性に優れており、破折にも強い素材です。ただし、欠損が多い場合など、ケースによっては作製出来ない場合もございます。

金属床義歯


金属床義歯は、床の部分が金属で出来ているものです。床を金属にすることで保険適用の入れ歯より薄くすることが出来るため、喋りやすかったり、違和感が少なく、食事の際も食べ物の温度を感じることが出来ます。また、丈夫で汚れが付きにくく、殆どの症例で使用することが出来ます。ただし、壊れてしまった際に修理するのが難しいという欠点もございます。

アタッチメント義歯


アタッチメント義歯は義歯と残っている歯にそれぞれ維持装置を取り付け歯と義歯を一体化させたものです。一般的な入れ歯はバネで固定するため、違和感がありますが、アタッチメント義歯は残っている歯に金属の冠を被せ、その上にクラウンを被せることで茶筒のように摩擦力が生まれ、固定されるので、快適で噛む力も強いのが特長です。

シリコン義歯


シリコン義歯とは入れ歯側で肌に当たる部分を「生体用シリコーン」と言われる特殊なクッション材で覆う加工技術を取り入れた入れ歯です。シリコーンの弾性が、噛みしめたときの歯茎にかかる負担をやわらげ痛みを軽減してくれ、歯茎との密着度を高くしてくれるので、痛い・噛めない・外れやすいといった従来の悩みを解消してくれます。